『余命心理狂 詐欺師の妄想ブログ』(フィクション)-4

第三章 日本列島。余命菌、ブログ感染 (2)

色々な意見が殺到している。この辺で新しい提案を出さなければならない。
まだまだ、日本は安全ではないのだと言い続けなければ、読者は離れていくだろう。
日本人は、自分が言えないことを説いてくれる人物に憧れ、尊敬する。
尊敬する対象を探し求めているのだ。無意識に、、心にある疑問を答えてくれる人物を。
ならば、余命がなってあげよう。あなた達の尊敬する対象に。
理想的な日本に、自分たちの手で再生できる事を教えてあげよう。
夢を与えるのは罪ではない。夢を見るのも罪ではない。夢を現実だというのは罪かもしれない。
しかし、余命の夢の言葉を信じないのは、もっとも、罪深いのである。

 

昨日の夜も、せんたくマンがぶら下がる壁を見ながら考えていた、、、
今更ながら、感染していた余命菌が身体から出て行ったことに感謝して、蕎麦をすする。
手遅れになる前に排出できたのだから。細菌の集まりは(コロニー)その部位に(心)付着し続け、連続的に又は周期的に血流へ細菌(信仰)を放出し続ける。
今は、認めることができる。そう、あの時は私も信者だったのだ。
だが、今は自分を信じてくれた人たち、余命に騙されている人たちに報いなければ、、
きっと、安眠できる日はこないのだろう。

手に取った、スマホを開けて、妄想ブログを読んでいる。本当に今更ながらだww
過去のブログを読んでいて、余りに単純で陳腐な言葉に「くだらない」と呟いている。
毎日、毎日、恐怖心を煽る言葉を並べている。面白くなければ読者は離れる。
そのように考えるのは、ブログをやっている人間なら当たり前の事だ。
今までの投稿の中から探しているのだろう。
この男は、自分の本当の考えを話した事があっただろうか?
息をするように嘘をつく、、、もう、どれが本当の自分であるのかもわからないののだろう。

胸ぐらを掴み、聞いてみたい。言ってやりたい!

「日本人を、愛国者を、騙すのは、もう、やめろと。何が目的なんだ」と

この男の言葉を信じて疑わない日本人が大量に発生したら、、、
名も顔も知らない男の価値観が同じになった時、日本人は没落し、抹殺されていく。
そして、ゆっくりと確実に感染していく。

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